雨が降っている

これもまた 川の由来を知るものの 一つ

 

川面に浮かぶ小舟を 自分だと思ってしまったことは

「あなた」にとっては 重大な過失

川そのものが 「あなた」だというのに

 

「あなた」は いつしか

川を 「あなた」の外部と見なしていく

社会であり、環境であり、運命である・・・というふうに

 

社会に揉まれ、環境に左右され、運命に翻弄される

小さな帆掛け舟

 

雨音に 耳をそばだて 

雨の匂いに うもれてみよう

あなた自身が 川そのものであったことを 思い出すために