落ちてゆく 硝子のカケラに 手をのばし
何処(イズコ)へか ふなびと渡る 星の下
淡雪や 彼のひとの手に 残る月
風ちぎる 二十日の月に かかる雲
夕闇の 深さにまぎれ 君想う
朔の夜に 草木と話す 我が居り
土肌に 指先ふれて 闇しみる